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多くの経営者は、「社員が考えるように」なってほしいと望んでいる
なぜ社員は考えないのか?
多くの経営者は、考える社員を望んでいるのにもかかわらず、実際には考えて行動する社員は少ないものです。それは、採用の問題なのでしょうか?私はそうは思いません。それは人の問題というよりむしろ、その社内で求められる行動パターンの問題ではないかと思うのです。
例えば、社内にマニュアルが整備されているとき、そのマニュアルを逸脱した行為はかなりリスクがある行為と言えます。文書化されたマニュアルがなくとも、組織にはたいてい「暗黙の了解」のようなものが形成されています。そしてたいてい、暗黙の了解は、意味のないものも多く過剰に上司を忖度したものになりがちです。
つまり、社員という立場は、ルールに囲まれている印象が強く、そこから足を踏み出すことはリスクなのです。となると、考える社員を作る方法は二つです。
考える社員を作る2つの方法
一つ目の方法は、リスクを冒しただけのリターンがある事をにおわせること。たとえば、社内のルールを破ってでもいい業績を上げた人が評価されることを知らしめるということ。そういったコンテストなどをやるのもいいですし、社員の評価制度の中に盛り込むのもいいでしょう。社内のルールや社内の雰囲気を打ち破るのは相当なリスクなので、それに応じたリターンをご用意いただく必要があるとは思いますが。
もう一つは、場違いな発言や提案を「リスクではない」と感じさせる社風を作ること。これを近年「心理的安全性」と言っています。何を言っても罰せられることもなければ、ハミゴにされることもない。みんなが自分を受け入れてくれる、というチームを作り上げることです。
社風を作るのはけっこう難しい
リーダーが迫っても動かない
じゃあ、「みんな、大丈夫だから、どんどん意見を言おう!」「さあ、改革案を出して出して!」と言われてそうそう意見や行動が出てくるはずもありません。なぜなら、これまでは「考えることなく指示に従う」クセがついているからです。もともと、人というのは考えることが好きではありません。無理やりその場を作られて、追い詰められて始めて考える生き物です。そうでない場合はほとんど、反射的に判断(いわゆる脊髄反射)しているだけです。
それを「やれ」「考えろ」とリーダーに強制されても、むしろ場はさらに寒々しくなるだけです。社員一人一人が、自分で「発言してみようかな…」と思える状態を作り、誰かが意見を言い始めるまで待つ必要はあります。
人前で意見を言う訓練
そういった社風づくりをしていく中で、私どもでは、「ゲーム型の研修」というのを行っております。たとえば、カードを使って営業スキルを学ぶ。あるいは、マシュマロチャレンジといった心理実験をもとにした行動の大切さを実感できるゲームもあります。
マシュマロチャレンジについてはこちらをご覧ください。
幼稚園児のチャレンジ精神は、MBAホルダーの論理的思考に勝る!?
こういったゲーム的な要素と、教育的な要素を掛け合わせた場を作り、そこで一人一人が発言しやすくなる環境を少しずつ作っていく、というのは方法論としてアリなのではないでしょうか。
もしこういったゲーム型研修に関心のある方は、その旨をご記入の上お問い合わせください。
