経営理念を浸透させるシンプルな方法

会社の価値判断の根幹

リーダーは理念を大事にしているか?

よく、経営理念を社内に浸透させたい、というお話を伺います。そういう悩みを持たれるリーダーに逆に問うてみるのですが、そもそもリーダーである方は、一日の内に難解経営理念を意識されるでしょうか?

朝礼の時に唱和する一回?それとも、一時間に1回くらい?あるいは、何かが起きるたび?
実は、一日につき、一回も意識しないこともあるのではないでしょうか。
もしそうだとしたら、「自分も使ってないツールを、社員につかえ」と言っているようなものです。社内への浸透は難しいかもしれません。

リーダー・ファースト

社員が理念を大事にする前提においては、まずはリーダーが手本を見せる必要があります。その時に、ある先輩経営者から教えていただいた方法が、すべての業務における会話に、理念を絡める、という事です。

たとえば、部下から「〇〇の件、どうしましょうか?」と聞かれたとします。リーダーとしての回答は、「経営理念の××というところに照らし合わせて考えると、△△とするのが妥当じゃない?」といったように意識することだそうです。

毎度毎度、面倒くさいし、部下に関して言えば耳にタコ状態でしょうが、逆に言えば、それほどまでに繰り返さなければ、人にはしみこまないという事なのかもしれません。

リーダーも侵すことができない

理念になぞらえる説明

先ほどの、先輩経営者の実践は、かなりよくできています。常に、理念に基づいて決定、説明すると、自分自身も理念をはみ出すことができなくなってしまいます。じつは、理念が社内に浸透しない最大の原因は、多くの場合、リーダーが理念を軽く扱うことにあるのではないかと思っています。逆に言えば、リーダーが理念を大切に扱えば、社員はそれに倣うのが普通ではないでしょうか。

そういう意味では、どんなことも理念に立ち返って判断する、という事がリーダー自らが実践することで、社員の監視を受けることになりリーダーが理念に背くことができなくなります。少し言葉が悪いですが、そういったことが社内に起こるわけです。

リーダーにこそ覚悟が必要

もともと、「社員ができない」という愚痴から始まったこの問答は、結局、リーダー自身に返ってきました(苦笑)。じつは問題の多くは、組織の上流にある事が多いように思います。理念の浸透がうまくいかないのであれば、まずはリーダー層の理念の扱いを再考してみる必要があります。

逆に言えば、リーダーは、自分の自由気ままな判断を選ぶか、理念という普遍的な鉄則に従うのか。そんな選択をまずする必要があるのかもしれません。

Cheryl HoltによるPixabayからの画像

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