政治への不満は従業員の経営への不満?

政治という高度なマネジメントを観察することは会社経営の役に立つ

不満が噴出する政府への対応

政府がある一つの目的へ向かおうとするとき、私たちは雑談の中でその政策への不満をよく口にします。そして、「もっとこうすればいいのに」という代案さえも提案することもあるでしょう。政治というのは高度なマネジメント。じつは、そこに何かしらの意見を持っているということは、会社の中にも役立てるべきアイデアがあるという風に言えるように思うのですがいかがでしょうか。

たとえば、今現在おこなわれている、ウィルスの封じ込め作戦などはわかりやすい事例だと思います。2021年5月6日現在一部の地区に緊急事態宣言が発令していますが、どことなくその宣言の効力は強い影響力を持っていないように思います。その理由はおそらく、このことが本当に価値ある取り組みなのかを私たち国民が疑いを持ってみているというか、信用していないという部分にあるのではないでしょうか。このことを会社に当てはめてみたときに、会社が向かうゴールについて「今やっている仕事が役に立つのか?」という疑問を社員が持ち始めれば、会社はまとまらないということになるのではないかと思います。

道筋を示せ

今回の緊急時代宣言において、おそらく大事なのは道筋を示しきれていないことではないかと思うのです。今こうすれば、次にこういう事態になるから、これにこう対処して、最終的にはウィルスの封じ込めが実現する、という納得感のある道筋を脳に刷り込むことができればわたしたちも「ならば少しの間は我慢しよう」という気持ちも芽生えるのかもしれません。しかし現状はそれがないから「どうせ無駄なら、すきをついて今を楽しむことを考えよう」という考えの人が多く出てくるのかもしれません。会社においてはさぼる人が続出するような状態といえるかもしれません。納得感のあるゴールへの道筋。これは人をまとめるうえでとても大事な要素なのかもしれません。

他人事ほどよくわかる

普通なら「従業員の問題」で終わりがちな話

社内で日々起きる問題や、経営者の号令に誰一人本気になってくれないといったモチベーションの問題は、往々にして社員の資質や個人のやる気の問題としてかたずけられがちです。そしてもっといい社員を雇いたい、という思いに至ることが多いのですが、実はこういった問題は社員一人一人の問題というより、会社としてのマネジメントの問題であることも少なからずあるように思います。

たとえば、緊急事態宣言下で人は外を出歩いてはいけないという話も、その人たちが悪いといって終わってしまえば物事は成し遂げられません。かれらが、外出を積極的に控えようと思うような道筋を示すことがとても大事です。国民一人一人が納得して行動するというとても難しいステップを踏む必要があります。

これを会社で実現するとしたら、政治で行うよりかは難易度は低いと思います。マスコミの邪魔も入りませんし、ある程度閉鎖された空間だからです。だからまずは、ゴールとそこへ向かうざっくりした道筋を示してみましょう。そうしたときに、ぽつり、ぽつりと協力的な社員が現れてくるのではないでしょうか。従業員のやる気を個人の問題にするということは、マネジメントの放棄になってしまうのではないでしょうか。

Mahesh PatelによるPixabayからの画像

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