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独自性の高いアイデアはどこで生まれる?
事件は会議室ではおこらない!?
かつてのドラマの名セリフ、「事件は会議室で起こっているわけではない」というもの、経営においても現場を大事にされる方は深く納得される方が多いと思います。確かに現場にはたくさんのヒント(サスペンスドラマで言うなら証拠品など)があります。それを丹念に調べ積み上げていくことはとても大事なことだと思います。一方で、何か新しいことを始めようと考えるとき、現場……つまり過去の積み上げとは違う次元でのアイデアが求められることがあります。
たとえば問題が起きたとき、その問題が起きた次元では解決できない、というようなことをかのアインシュタインが言ったとされています。そうすると、現場を超えた視点で物を見る必要があります。そういう意味では、机上の空論もあながちバカにできない存在ではないかと思います。
アイデアはいつどこで生まれる!
会議室に人を集め、比較的フリーな感じで意見交換を行うと、言葉の壁打ちをやっているかのように今までとは思いもよらないアイデアを思いつくこともあります。複数の人で一つのテーマで考えるとき、比較的有名なのがブレインストーミングでしょう。みんなで順番に意見を出します。意見の質はまったく問わず、とにかく思いついたことをどんどん発言する。これは人の意見を聞くことで、新たな自分の思考回路を働かすということで、とても幅広い意見の応酬が可能になります。
そういった手法も大事ですが、一方で、リーダーがアイデアを生み出すときというのは案外ひとりの時が多いのではないでしょうか。一人で考えて、まとまらない時に人の手を借りる。そしてまた一人で考えて、みんなに諮る。そんなサイクルを繰り返しているケースがけっこう多いのではないでしょうか。
アイデアが出せる場所に入り浸るのもアリかも!?
会社の自席でいいアイデアが出るのか出ないのか?
仕事の仕方、アイデアの出し方は人によってさまざまだと思います。会社の自席に座らなければ、じっくり考え、集中できないという人もいるかもしれません。逆に、会社に居ると、いろんな雑音が耳に入り、思考が中断されるという人もいるでしょう。
そういった状況があるならば、リーダー層は自分がどの場所で、どういうシチュエーションの時にいつもアイデアが湧いてくるのかを知っておくことが大事ではないかと思います。カフェでぼんやりしているとき、風呂に入っているとき、ランニングをしているとき、クルマを運転しているとき……などなど。
私の場合は車の運転時が一番多くて、あとはボーっと散歩しているときだったりします。
場所を選ばない働き方
たとえば、リーダー層が次々とアイデアを生み出す場所が、オフィスではなくカフェだったとしたら、会社の利益を考えるなら無理にその人に出社してもらうより、カフェにこもってもらうほうがいいわけです。かつてはそんな働き方は許されなかったのですが、近年それがだんだんと定着し始めていると思います。
そういう意味では今のテレワークとか、働き方改革というのは、一人一人を最大限に活かすにはどうすればいいか?ということを考えながら進めるととてもいい効果を発揮しそうに思います。これまでは、会社のルールに社員を押し込めてきた感じですが、社員一人一人を活かすにはどうするか?ということに会社が関心を持つきっかけになっているような気がします。
今、会社と社員の関係がとても大きく動いているということなのでしょうね。