フロー状態をおこすコツ
仕事の難易度は少し高めに
社員を成長させたい。そう思うリーダーは多いと思います。もしそうだとしたら、日々の仕事についてみてみるといいかもしれません。毎日が同じ仕事の繰り返しである場合、その仕事に対しての練度は上がると思います。しかし一方で、幅広い成長は望めません。だんだんと仕事に退屈し、飽き飽きしてくる可能性もあるでしょう。もちろん、同じことを繰り返すことが好きな人も一定数いるのは事実です。しかし、それなりに生き生きと仕事に当たる社員は、多くの場合少し難しめの仕事にチャレンジしている人ではないかと思うのです。
ちょっとまだ早いかな、と思うことを任せてみたり、一人では難しいかなと思うことを任せてみたり。あるいは、全く結果の見えない新しい仕事の立ち上げを任せるなんてことも必要かもしれません。
当然失敗する可能性も多分にある
そうすると、その人は成長の機会を得る可能性があるわけです。ただ、必ず成長するかは本人次第。また、仕事がうまくいくかどうかも未知数です。そうなると怒る可能性があることは、仕事の失敗やら仕事がうまくいかずに肩を落としている社員のフォローやら、結構ややこしい仕事がリーダー層には降りかかります。
実は社員を人として育てられるかどうかは、上司がそういった部分を引き受けられるかどうかが肝になるのではないかと思います。上司が自分の出世のことばかりを考えて、部下の失敗を許さないとしたら、マイクロマネジメント、つまりそれこそ箸の上げ下ろしにさえ口を挟むようになります。社員のモチベーションは下がり、社内の雰囲気も元気のない状態になりがちです。
失敗という前提を受け入れられるか?
リーダーは仕事の熟練度とともに人間の器を大きくしよう
ここまで見てきたように、人を育てるには二つあります。仕事の練度を上げるということと、人間性を大きくして様々なシーンに対応できる人間を作るということ。前者は同じ仕事を延々と経験させればOKですが、後者は指導者こそが人間性を高めている必要があります。
これまでの組織においては、仕事上の経験ばかりが重視されていましたが、特にこれからのリーダーにとってはそれだけでは認められにくい環境があるのではないでしょうか。だんだんと「転職が当たり前」という社会ができ始めると、社員は様々な選択肢を持ち始めます。そういった時に、やはり自分が成長できる実感がないと働きづらいとかんじるのではないかとおもいます。そういう意味では今まさに、管理職層の人間性を高める試みが必要なのかもしれません。それは社員を育てるのと同じことで、彼らの自主性を重んじて、様々なチャレンジをさせてみるということです。
その一歩として、彼らの提案を小さなものでもいいので、背中を押して実現させてやる、ということはいかがでしょうか?
