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商品をどこで売るかで値段の納得感は変わる
スーパーで売るかカフェで売るか
たとえば、あるドリンクを開発したとします。
これをスーパーやコンビニで売ると、缶入りにして100円くらいから150円くらいが妥当な値段かもしれません。これを粉末にしてスーパーなどに陳列すると、20パックで200円か300円くらいでしょうか。しかし例えば、カフェで提供するとなると、途端に一杯400円にも500円にもなるかもしれません。
わかりやすい例としてドリンクの話をしましたが、いろんな商品、販売する場所で結構値段が変わります。単なる掃除用具も、「洗車用」として売ると、思わぬ高値で売れることもあるかもしれません。
一般的に価格はどう決められる?
一般論として考えたとき、物の販売価格というのは、原価に一定の利益を乗せて販売するというのが一つの黄金パターンではないかと思い案す。よくあるのは「出来るだけ安く売ることで、たくさん売りたい」という思いがあるため、薄い利益で販売することを考えるケースがけっこう多いのではないでしょうか。
しかし例えば、自動車は一般的に200万円のクルマより、500万円のクルマに乗りたいという思いを持つ人が多いのではないでしょうか。こういった場合、クルマそのものの良さも大事ですが、値段こそがその車の価値であるという部分もあるのではないでしょうか。たとえば、1000万円のクルマと、2000万円のクルマ、構造や材質の違いがそう大きいとは思えません。実は原価は予想以上に安く、ブランドとしての代金がかなりの部分を占めている、という話をときおり耳にします。
2000万円のクルマは恐らく、300万円で売ったらその価値が失われる不思議な存在といえるかもしれません。
10%の値上げで利益は2倍!?
経営コンサルタントのメルマガより
ビジネス上の先輩である経営コンサルタントからメルマガが届きました。内容は、価格設定と利益の関係を伝える内容でした。引用します。
新しいドーナツを開発し、販売することにしました。
その際にこんなシミュエーションをしました。
販売単価 100円
原料単価 50円
粗利単価 50円
販売数量 100個
固定費 4,000円
この前提だと、売上は10,000円。
原価5,000円を引いて、さらに固定費4,000円を引く。
100個売った際の利益は、1000円になります。
これを10%値上げしたとすると…
売上は11,000円
原価は5,000円、固定費4,000円は変わりません。
差し引きすると、残った利益は2,000円。
なかなか驚きの結果です。
氏はさらに10%値引きした場合のシミュレーションもしていましたが、その場合の利益額は0円。安易な値引きは怖いことがリアルに感じられます。
値決めは顧客から見た自社商品の価値から
価格の恐ろしさを感じたら、機械的な値段設定というのも少し怖い気がします。安ければいいってものでもないし、高すぎるとなかなか売れない。大事なのは、自分達の商品が顧客に提供する価値を、顧客がどのように値踏みをするかという事を理解することから始める必要があるのかもしれません。
今わたしたちが提供する商品は、顧客にとってかけがえのないものか?喉から手が出るものなのか?そんなことをまずは検討していく必要があるように思います。そして自分たちの商品が最も輝く販売ルートや見せ方はどのような形なのか、という事も大事です。
結局価格の設定というのは、自分達の商品・サービスをじっくりつきつめて初めて導き出せる者なのかもしれまん。
