梅雨や台風シーズンを前にして気を付けたいこと

掃除をしよう!
こういうと「何をバカなことを言っているんだ!?」と叱られそうですね。掃除はしっかりやっているよ、という企業も多いと思いますがこの時期だからこそ再チェックをしていただきたいことがあります。

雨樋の枯れ葉

保険的には微妙です

たとえば、火災保険を自社の社屋の建物に対して契約していたとします。契約の内容によりますが、一般的には「風の災害」に関しては保険の対象となるものが多いです。わかりやすいのは台風で、風で何か物が飛んできて壁やガラスをブチぶったとしましょう。または屋根に、隣家のアンテナが飛んできて刺さったとします。そういった風を原因として、建物に生じた破損の修理は保険金の支払い対象となる事が多いと考えられます。

しかし、そういったときに時々ご相談を頂くのが、ベランダなどのオーバーフローです。これはちょっと微妙なのです。

枯れ葉などが樋に詰まった!

この微妙なパターンで比較的よくあるのが、ごみや枯れ葉がベランダの排水溝や雨樋に詰まっていて、水が流れずオーバーフロー。そして室内に水が侵入してきた、というものです。これは保険的にはけっこう難しい、というか保険金は支払われないというのが原則と考えていただいたほうが無難です。

なぜかというと、保険は「突発的」な出来事に備えるものです。一方で、樋のつまりはほとんどの場合、徐々に蓄積していくからです。

だからお願いしたいのは、雨や台風のシーズンを前にして、雨樋の清掃を徹底していただきたいのです。

xxxnorthによるPixabayからの画像

雨漏りは保険の対象外

経年劣化と瑕疵担保責任

比較的多いお問い合わせとして、雨漏りのお話もよくあります。雨漏りの原因はさまざまでしょうが、経年劣化というケースが多いのではないでしょうか。わかりやすく言えば、建物が古くなって老朽化しているということです。

まえにも書きましたが、保険は「突発」な事態に備えるもの。徐々に劣化した不具合には対応できません。

そしてもう一つ引っかかるのが、建物の建築に関わった業者さんにおける「瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)」というものです。建築業者は一定期間(10年)は、その建物が最低限の機能を果たすことについて、責任を持たねばならない、という考え方があります。

そして雨漏りというのは、住まいやオフィスの機能を果たすことができない決定的な問題になるので、少なくとも10年以内はしっかりと建築業者が修理するような義務があるようです。つまり保険ではなく、業者さんの責任で直してくださいね、という考え方があるため、保険が使えません。

10年を超えた建物は一定のチェックを

一般的には、屋根やベランダの防水を見直すタイミングというものがあるはずです。10年一区切りと言いますが、建物も建築から10年がたてばそろそろ水回りのことはチェックが必要となってきます。

業者さんと相談しながらメンテナンスをしておいたほうが良いでしょう。

商品の置き場所に注意

以前こんなことがありました。台風の被害が予想される倉庫において、水災が起こり倉庫の内部に水が浸入。床に置いてあった商品が全滅した事故がありました。ほんの少し工夫して、パレットをいくつか重ねた上に商品を置いておけばその被害はなかった可能性のある事故でした。こういった機転を利かせられるようチェックをしておきたいものです。

防げる事故は防ぐに越したことはない

こういった事故は、起こってしまうと予想外の費用が必要になります。修理代だけではなく、その対応に当たる社員の時間コストや、営業が100%できないための機会損失、そして商品の作り直しなどによる納期遅れや無理な残業など。

保険を契約していたとしても、100%保全されるわけではありません。そういったことを含めて、いかに防止するかを検討していただくことが会社の損害を減らすコツと言えるでしょう。

Hermann TraubによるPixabayからの画像

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