企業経営をする中で、現金が足りない、という話はよく伺います。
いわゆる資金繰りの話です。
決算書上黒字なのに、現金がない。
そこに効く方法はあるのでしょうか。
目次
お金の出血を止めよう
一番初めにやるべきこと
ケガをして出血していたら、輸血するよりまずは、流れ出る値を止めることが先決でしょう。出血が止まらない状態で輸血しても、ざるのように出てしまうのですから。
会社経営においても同じことが言えます。お金がどんどん出ていく状況があるから、現金が足りなくなるわけです。難しい理論は抜きにして、物理的に出ていくお金をチェックすることがまずはじめにやるべきことではないでしょうか。
固定費という重荷
企業の経費は、固定費と変動費にわけることができます。変動費というのは、会社の売り上げなど活動実態に応じて毎月変化する経費。一方、固定費というのは、売り上げなどの活動実態とは分離されて、ほぼ固定してかかる費用となります。
変動費は多くの場合、売り上げと比例して上がることになります。したがって、販売活動が活況なので意外と痛みを感じにくい経費です。しかし、固定費というのは、販売活動が活発な時には気にならないものの、売り上げが減少してくるとかなり重荷に感じられるものです。
また、「固定」されているがゆえに、これを節約することは難しい、とおもいこんでいる方も多いようで、意外とメスが入らない分野でもあります。
大きな固定費~家賃
事務所・工場・店舗など
業種や業態によりますが、家賃はかなり大きな存在感を持つことが多いようです。事務所や工場、店舗などの賃借料は一般的には一定で、時に家主さんから値上げの話がある、というイメージだと思います。少なくとも、家主さんから「来月から安くしますね」という話はあまり出てこないのではないでしょうか。
実は、借主は、家主さんと家賃を交渉する権利があります。だから、一般より高すぎないだろうか?と思ったとき、借主は家主さんと家賃交渉を行うことで、家賃が変更となる事があります。
なぜそのようなことが可能かというと、そもそも現在、貸しビルなどは多くの場合、入居者が減ってきている状況があります。そこに建物の老朽化などの状況が加わり、見直しの機運が高まってきているからです。
家賃の適正額の見積もりサービスも
実は、こういった交渉を家主さんとの間に入って行うサービスがあります。どうしても、こういった交渉事は専門知識の有無でその結果が変わってくることがあります。たとえば、近隣の相場はどうなのか?といったことなどを一般の経営者はあまり知ることはありません。
交渉代行業者は、私の知る限り、
①適性家賃の見積もり
②適正化の代行の契約
③成果に応じて成功報酬
という形の業者が多いようです。
当社もまた、家賃交渉代行を行う業者との提携がございますので、気になる方は、ぜひお問い合わせください。
電気代も選び方で支払額が変わる時代
例えば電気代
今、テレビでも、電気屋さんでも、ガソリンスタンドでも、電気の切り替えを勧められるのではないでしょうか。従来独占されていた電気の販売が解禁され、多くの業者が参入することで、電気の販売価格が下がっています。値段が下がれば品質が下がるのか・・・といえば、供給元は変わりませんので、実際の使用感は変わりません。
実は当社ではすでに、第三の電力会社で契約して一年以上たちます。その中で、台風や地震による停電を経験しましたが、他の地域と比べて復旧が遅いとかいうことはありませんでした。
工場や店舗では大きな違いも
当社の場合、単なる事務所なので電気代と言えば、空調ぐらいのものです。しかしたとえば、あるケースでは焼き鳥屋さんなどは、かなりの電気代を削減できましたし、工場などにおいてはかなり大きな電気代を支払っている関係で、電気代の変化はバカにできないレベルでした。
当社では2019年3月時点で、2社の電力販売会社との提携関係があります。もし、お見積もりが必要な場合は、お気軽お問い合わせください。
固定費はこれだけではない
一般的に、経費を節減するとすると、例えば広告費のようなものから手をつけがちです。しかし、それでは今後期待できる売り上げも下がってしまう可能性があります。未来の売り上げを生む可能性があるものをカットしてしまうのは何とももったいない話です。それよりもむしろ、お金をかけてもかけなくても変化の起こらない部分からカットしていくことが肝要ではないかと思います。
固定費はこれだけではありません。
削減できるものは削減し、支出すべきものに集中していく。そんな考え方が大事なのかもしれませんね。