自分達のビジネスを再定義してみる

表面的な「業種」で定義していないか?

業種が固定した時点で価格が固定される!?

皆さんの会社はどんな業種でしょうか?即座に答えられるケースもあれば、答えられないケースもあると思います。ただ、気をつけたいのは、業種が特定されるということは、そこである程度価格帯が固定されるということです。

たとえば会計事務所の例を考えてみましょう。普通の会計事務所であれば、顧問料はだいたいの相場があります。高い事務所も安い事務所もありますが、10倍の値段をとるわけにもいきませんし、半分以下の値段でやることも難しいと思います。

そういった場合に価格を自由に決めたい場合、価格そのものを考えるのではなく、業種から飛び出すことを考えるのがよさそうです。

提供する価値を精査してみる

たとえば会計事務所の場合、こんな価値提供が考えられます。
(参考図書:『価格の心理学』リー・コールドウェル P25)

会計事務所へ仕事を依頼する直接的な動機にはいくつかありますが、そのうちの一つを「節税」と考えたとします。

節税から派生する第2レベルの動機は、「費用削減」「キャッシュフローの改善」というものが浮かび上がります。さらに、「キャッシュフローの改善」を行うことで期待される第三の動機は、「ストレスの軽減」と「起業成長力の強化」ということになります。

これらの根源的な動機は、苦しさの軽減であり、金銭を手にすることや楽しさだったりします。

こうなった場合、単なる企業会計の顧問としてであれば顧問料は一定の相場を逃れられませんが、節税専門のアドバイザーとしてなら別の料金設定やポジショニングを確立することができそうです。

ポジショニングという発想

同業者を参考にしても出てこないアイデア

こういった考え方を、企業の戦略においては「ポジショニング」ということがあります。自分たちの得意分野を活かして、市場のどの位置に場所取りをするか?ということを考えるわけです。

私たちの発想はどちらかというと、「ライバルは何をやっているか?」「ライバルに後れを取らないためにどうするか?」という方向に偏ることが多いと思います。伸び盛りの業界であれば、そういった戦略で何とかなるのですが、業界全体が沈み込んでいるときには、新しい立ち位置を創り出さなければ難しい時代と考えられます。

朝専用缶コーヒーは中身は同じものだった

一時期とても流行ったのが、朝専用缶コーヒー。あれ、中身は普通の缶コーヒーと何ら変わらない者だったそうです。(大ヒットののち、カフェイン量を増やしたそうですが)つまり、名前、ポジショニングを変えただけで、いつもと同じ缶コーヒーが大ヒットしたわけです。

似たような例はほかにもあって、何の変哲もないほうきを「庭用」「玄関用」と分けて売り出したホームセンター、売上が激増したそうです。

だから難しく考える必要もないようです。何か小さなアイデアを実践してみる。ここから始まることがあるのではないでしょうか。

Igor OvsyannykovによるPixabayからの画像

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