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消費者インサイトが売り上げに貢献した好例
Go toではなくGot Milk?キャンペーン
とりあえず、タイトルには「消費者インサイト」などと小難しい言葉を出しましたが、これ以降、事例でできるだけ簡単に説明します。世間では新型コロナウィルスの影響で打撃を受けた旅行業界を救うため、Go toキャンペーンなるものでバタバタしておりますが、ここで取り上げるのは、消費者インサイトを活用した成功事例、GotMilk?キャンペーンについてお話しします。
このGot Milk?キャンペーン、簡単に言うと牛乳を飲もう!という販促活動。ですが、いくら「牛乳は健康にイイ!」と言ってもだれも見向きもしません。そこで、考えた業者は消費者が牛乳を意識するのは、牛乳単独で飲むというより、あまいクッキーやシリアルなどを食べるとき。逆に、こういったものを食べるときにミルクがないと、怒りだすくらいの感情をみとめたとか。
そこで、牛乳を売り込むより、牛乳と相性のいい食べ物との共同キャンペーンを行うことで、牛乳が劇的に売れ始めたといいます。
TSUTAYAとスターバックスの相性
私の家の近くのショッピングモールには、大型のTSUTAYA書店とスターバックスコーヒーのお店が隣接しているところがあります。両者の境目はパッと見なくて、シームレスに行き来することができるような店構えになっています。さっきの牛乳の話を考えると、なんとなくピンときます。たしかに、カフェと本というのは相性がよさそうです。さすがに休日は人がいっぱいですが、平日はそこそこ空いているのではないでしょうか。そういったときに、こういったお店の組み合わせは相乗効果を生むのかもしれません。
自分達の商品・サービスが引き立つ方法
売り手の視点と買い手の視点
営業経験のある人が陥りやすい罠なのですが、多くのビジネスパースンは自分たちの扱う商品に自信をもっています。そんな自信のある商品だからこそ、使ってくれれば、買ってもらえば価値がわかる。そんな風に考えることが多いと思います。
たとえば、私どものように保険に携わる仕事をしていると、今のような時代に保険は必須だと思い込んでいます。しかしそこにはお客様それぞれの考えがあり、理解があります。そういった方に自分の「絶対うちの商品がいい」という価値観の押し付けはあまりスマートとは言えません。
先の牛乳のキャンペーンにしたって、「牛乳は体にいいから是非飲んでほしい!」という業者の想いとは裏腹に、ほとんどの方の反応は、「牛乳?牛乳のことなんて言われるあで考えたこともなかった」というものだったようです。私たちは自分の商品のことを24時間考えてますが、お客様がその商品を考えるのは恐らく1年のうちの数分歩かないかなのかもしれません。そういった前提を理解し、自然に関心を持ってもらうことが大事なのではないかと思います。
〇〇と合う
たとえば、以前テレビCMで「和食の後のコーヒー」というものがありました。和食とコーヒーって意外と会うのですが、そういった顧客が共感できる真実を掘り起こすことで現れてくる需要というのはあるのではないかと思います。
どうしても自分の商品を売ることに一生懸命になりがちですが、急がば回れということもあるようです。自分たちの商品やサービスと相性の合うものを一緒に売り込むことで驚くような効果が期待できるかもしれません。
