専門店の可能性

創業101年の専門書店

料理関連本で埋め尽くされた30坪の店舗

たまたま、こんなブログをめにしました。

おなじおみせがニュースとしても取り上げられています。

波屋書房、料理本あり 食都支え101年 大阪・難波の30坪、世界注目
https://mainichi.jp/articles/20200106/ddf/001/100/001000c

たった30坪の小さなお店。
このお店は以前は普通の書店だったといいます。それがあるタイミングから料理本に特化した専門書店になったといいます。結果として、全国からプロ料理人がやってくるといういわば「聖地」化しているお店になっているのが驚きです。

品ぞろえの限界

多くの町の個人の書店は今やほとんど見かけなくなりました。雑誌はコンビニで売られ、書店はショッピングモールに入るような大型店。品ぞろえとしてほとんど選択肢を提示できない小さな個人書店では、なかなか顧客の満足は得られにくいと思います。私自身、大型書店かAmazonでしか本を買わなくなってしまっています。

しかし、料理であれ、DIYであれ、映画や音楽であれ、その筋の専門店があるとしたら、きっとファンはそこに通うんじゃないかと思います。趣味の世界ははやりすたりはありますが、むしろ流行らない時期に経営が成り立つ規模でやりきれば、聖地化することは可能なのかもしれません。それだけ、専門店というのが少ないのが現実ではないでしょうか。

ちいさなスナックに集う特殊な人々

いつも繁盛しているお店の本当の理由

以前、東京赤坂にある小さなスナックに連れて行っていただいたことがあります。小さなお店で、特別何かがうまいとか、美人がいるとか、何かが特別秀でているわけでもないごく普通のスナックです。

しかし、そこのマスターはもともと金融機関のシステム部門にいた人らしく、そのお店は金融関連企業のシステムエンジニアや、金融関連のIT化に取り組む人たちが多く集うお店なんだそうです。そういった人たちが集う中で、様々な出会いがあり、チャンスがあり、アイデアがある。そういう場なのだそうです。

これも一種の「専門化」なのかもしれません。意図して作ったかどうかはわかりませんが、情報が集まる場をマスターが作り上げた形になるのでしょう。

専門的な何かが集まる場

先にご紹介した料理専門の書店、そしてシステムエンジニアが集うスナック。共通するのは、そこに専門的な何かが凝縮されて集まっている、という部分です。こういった絞り込みをすることで、聖地化することができればたぶん、マスコミへの露出も増えるでしょうし、口コミが生まれます。社会のなかの特殊な人たちのネットワークというのは強化される傾向がありますから、その口コミというのはかなり強力ではないかと思います。こういったビジネスは、何か大きなことが起こってその分野その物が社会から消えることになると厳しくなることがあるのですが、そこまで行きさえしなければとてもやりやすいビジネス戦略の一つだと思います。

まあ、これを単に「戦略として」やるには限界があって、その筋のマニアでなければなかなかやり切ることはできないと思うのですが、そういった特にこだわりを持つ経営者であればこういった専門店戦略がとても取りやすい戦略の一つでしょう。(思い切りは必要ですが・・・)

御社はどんな専門化がとれそうでしょうか?

Bruno /GermanyによるPixabayからの画像

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