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コロナの影響で株価が急騰したビジネス
米国の状況から
せんじつ、経営コンサルタントとして有名な神田昌典先生のオンラインセミナーに参加させていただきました。そこでまず問いかけられたのは、「コロナ不況は本当か?」というお話でした。確かに株式市場ではとんでもないインパクトを受けたわけですが、米国市場に関して言えばそれは一時的なもので、その後、過去最高の株価をつけた企業もたくさんあると言います。
家具の通販サイトでは、非常に売り上げが好調で、実は安物家具というより高級家具がバンバン売れているそうです。またお花の通販も好調で、今まで外での振舞への関心が、内への関心に変わってきていることがうかがえます。
ただそこまでの話であれば、たとえば日本でもホームセンターなどの活況を見れば予測がつきます。しかし、海外ではそういった単純な通販だけではない変化がみられているようです。
自宅でフィットネス
そのセミナーでは、Pelotonというリモートフィットネスについてのビジネスモデルの説明がありました。簡単に言うと、ユーザーは2300ドル程度のエアロバイクを購入します。このエアロバイクに備え付けられたモニターを通じて、エクセサイズメニューを選びます。この際に、インストラクター(美男・美女ぞろい)を選び、彼らに伴走してもらいながら自分のエクセサイズを進めていきます。詳しい日本語記事を見つけましたので、気になる方はこちらをご参照ください。
これがニューヨークを中心に大ブレイクしているようです。

代替手段としてのオンライン化とオンライン化を活かしたビジネスモデル
とりあえずオンライン対応はしてみたけれど・・・
私どもの保険業界でも、「保険の相談をオンラインで行います」というCMが躍ったことがあります。これは自粛環境下においては功を奏したようですが、コロナウィルスの警戒宣言解除後はほとんどが対面に戻っていったようです。あくまでリアルに会う、ということができない代替手段のオンライン化であったということなのだと思います。
一方で、先ほどご紹介したPelotonという会社は、2012年の創業です。とうぜん自粛環境下の「代替手段」というビジネスモデルではないはずです。おそらくこれから残っていくオンラインビジネスは、「自粛環境であってもそうでなくても活きるオンライン化」ではないかと思います。単に「会えないからオンラインにしました」というのは、やらないよりはいいと思いますが、それ以上でも以下でもないような気がします。
あるミュージシャンのつぶやき
私が大好きなミュージシャンの1人に、角松敏生さんがいます。彼のFacebookページでは、こんど開催されるライブの配信サービスについてこんな風にお話しされています。
配信文化が定着しつつある世の中ですが、ライブを配信する意義とはなんなのか、それを私なりの提唱でお届けします。
配信は「生である必要はなし」であります。ライブとは一期一会、その会場で体感するものであります。スマホやパソコンで視聴される温度とは異なります。
当日は一発録りのライブではありますが、しっかりマルチトラックレコーディングをいたします。実際に会場にいるわけではない環境で視聴するお客様に配信する作品は、しかるべき整音、音量調整を施し、ボーカルその他、楽器のバランスなども細部に拘ったものをお届けするべきと考えます。
収録された映像、音を私の責任編集にて制作いたします。
ちなみに生配信をやるならば、やはり会場で見るようなライブビューイングでやるべきであると、考えます。ライブとは出向いてこそライブ。そんな日がまたやってくる日を祈りながら今回の配信は、敢えてクオリティーに拘り、尚且つ、そこにいるかのような臨場感を味わっていただけるものを目指します。お楽しみに。
たんに無観客ライブをやる、というのではなく、そういった形でライブを配信することにおいてどんな意味があるのかを考え抜こうとする姿勢が、私はとても共感します。
代替手段のオンラインからオンラインならではを考える
たぶんこの「オンライン文化」は、多くのビジネスジャンルにおいて試行錯誤が行われている段階だと思います。先に話したPelotonだって、今だから受け入れられているだけかもしれませんし、角松敏生さんの考えも今後の主流になっていくかどうかはわかりません。
ただ大事なことは、物の価値がまだ定まっていない状態ですから、それを固定的に見ることなく「どんな価値を生み出せるか少し自分でも考えてみる」という仮定がとても大事なのではないかと思うのです。これは、上場企業とか、業界のリーダーとか、そういう人だけの役割ではなく、誰しもがスタート地点に立っている状態だと思います。こういった時代に新しいものを生み出すためには、「考える」というのがとても大事だと思うのですがいかがでしょうか。
ぜひそんなお話を、皆様としてみたいな、と思う今日この頃です。