販売戦略を見直すときに検討したい3要素

ビジネスパースンなら誰もが知る公式

セールスの本を見てみると必ずと言って出くわす式

おそらく、ビジネスパースンなら、どこかで一度は目にしたであろう公式があります。こういうものです。

訪問件数 × 打率 × 顧客単価 = 売上

イマドキだと、訪問営業が少なくなっているので、訪問件数というのは例えば、「WEBサイトへの来訪者数」だったり、「来店数」だったり、いろんなバリエーションがあると思います。

また、セールスが主体だったので「打率」なんて言う言葉がよく使われていましたが、ここは例えば近年は「コンバージョン率(転換率)」と呼ばれます。ただの訪問客が、購買行動に移る確率です。そして最後は顧客ごとの単価、という事になります。

社内の販売計画を見直す要素

かつては、セールスパースンが自分をマネジメントするための検討要素として、売上をあげたければどれかを上げよ、と指導されていたかと思います。当時は、訪問セールスでしたから、結局はセールスパースンの労働時間を延ばせ、という根性論になっていました。しかし、今の時代でそれはご法度。何か別の方法を考えたほうがよさそうです。

しかも、飛び込みセールスのようなセールス手法は今や下火ですから、やはりここで言う訪問件数というのは少し違ったニュアンスとなるのでしょう。それは例えば、「問い合わせの数」とか「来店者数」とか「WEBサイト訪問者数」とかになるわけです。

そうすると根性で何とかなるものではありません。ここにスキルや知識が必要となります。単純に個々の数を増やすとすれば、そういった学びへの投資、人材の育成、そして広告やSEOのノウハウなどが必要となってきます。

元楽天の大原昌人氏は、著書『4000万人の購買データからわかった! 売れない時代にすぐ売る技術』の中でこの来訪者数を上げるのが最も手っ取り早い方法と言います。つまり、今すぐ効果を実感したいなら、ここを改善すべき、というわけです。

Malachi WittによるPixabayからの画像

数を増やせばいいというものではない

「数」より「率」

当然訪問者が増えれば、売上げは比例して増えるでしょう。たとえば、1万人のアクセスが2万人になれば、売上げもほぼ倍になるのは算数の世界です。しかし、この訪問者を増やすというのは、往々にして手間もかかるしお金もかかることが多いのです。そうすると、訪問者を増やして、売上げも増やしたものの、経費も増やした、という事になりかねません。

そこで本来大事なのは、「率」だと前出の大原氏は言います。コンバージョン率を上げる必要があるのです。実はここには非常に細かなノウハウがあります。たとえば、申し込みボタンの色が違うだけでコンバージョン率が大きく変わったり、ホームページ上で使う写真や文言一つで、かなり変化が起こるんだそうです。

リアルな店舗でも同様で、ほんの少しの工夫があるのとないのでは、相当に入店率が変わると言います。ここは、トライ&エラーを繰り返して、習熟していくしかありません。もちろん、本やセミナーでも学ぶことは可能ですが、こういったノウハウは常に変化していますので、かなりマニアックな世界に行きつくことになります。

ただ、来訪者が1万人のままこういった率を上げることができると、広告費などはそのままに売上が上がりますので、利益率は高くなるでしょう。

さらには、商品単価を上げるとか、アップセルを工夫するとかいったところに視点は半化していくことだと思います。

自分達に何が足りないのか?

ボンヤリと「もっと売り上げを上げたい」と思っているだけだと、何をやっていいかがわからず、情報も錯綜しがちです。しかし、そういった施策に手を入れる際に、果たして集客数が足りないのか、コンバージョン率が低いのか、はたまた顧客単価が低いのか。この三つのうち、どこを改善したいか?という事を明確にするだけでも、かなり焦点が絞られて効果を上げやすいのではないでしょうか。

より具体的な結果が欲しい場合は、より具体的な質問を社内に投げかける。
その分析のためには、こういった使い古された公式も使えることは多いと思います。

PexelsによるPixabayからの画像

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