差別化を考えてみる

ライバルが簡単にまねできないもの

すぐに思いつくものは差別化に不適切

どんな企業でも他社との「差別化」は意識されている事でしょう。差別化というのは簡単にいうと、お客様が同じ機能や効能を有する商品やサービスがあるにもかかわらず、あえてあなたの会社を選ぶ理由です。

どうしても私たちは価格に敏感ですから、差別化を値段に求めがちです。そこで気を付けたいのが、その方法です。
差別化に重要なのは、
ライバルが簡単にまねできないもの
である必要があります。

なぜなら、簡単にまねできるものは、結局差別化にならないからです。
そして同業他社のマネをするのは、差別化ではなく均質化です。

単に安くすりゃあいいってものではない

売れなくなったら値段を下げる、というのは良くある話。
手っ取り早いのでついついやってしまいますが、利益を減らして安くするのには限界がありますし、消耗戦になってしまいます。他社もその気になればすぐに追随できますし、こうなると大企業にはかなわない部分もあります。なにより、低価格化はその商品の寿命を地締めてしまうことも多いでしょう。意外といいことがないのが、単なる値下げです。

いいものを安く提供したい、という思いがあるのであれば、それがある程度継続できるような仕組みから見直す必要がありそうです。流通を変えるとか、大量仕入れで交渉力を持つとか、製造工程を見直すとか。

そこそこ工夫がない値下げは、自分の首を絞めるだけになってしまいます。

高くすりゃあいいってものでもない

じゃあ、とばかりに機能をゴテゴテつけて値段を上げる。これもあまり長続きしない戦略です。一定程度の飽和状態になれば、こんどはシンプルに立ち返ってきます。とはいえ、単に値段を下げるよりかは、面白みがあってよさそうですね。上手くすれば、スゴイヒット商品が生まれることもあるかもしれません。

Dani JohによるPixabayからの画像

顧客を知る事から始めてみる

行先を見失った差別化

たとえば、一つの商品にたくさんの機能を盛り込んでいったとします。はじめのうちは新し物好きのお客様が関心を示してくれるかもしれません。しかし、だんだんと冷静になった時「こんな機能いるかな?」なんて言うことを冷静に考え始めるもののようです。

特に技術系のお仕事の場合、その技術力を徹底的に生かしたいという思いから、暴走する商品企画もありそうな気もします。作る人はプロかもしれませんが、買う人は多くの場合素人。そうすると、素人であるお客様が一体何を望んでいるのか?という事を適切に知る必要がありそうです。

アンケートもいいけど肌感覚も大事

お客様を知る手っ取り早い方法は、アンケートでしょう。しかし、実際のところ、アンケート通りにお客様が行動するかと言えば、そんなことはないようです。お客様は割とアンケートにおいては、前任であろうとする傾向が強くなるようで、「理想像」として回答されるものの、自分でお金を出すかと言えばそうでもないことはけっこうあります。

だからアンケートだけではなく、直接お客様と接する肌感覚はとても大事だと思います。タオル工場を営む友人は、忙しい合間を縫って販売現場に立つようにしています。それは、お客様の生の声を知るためです。それが商品開発に非常に役に立ってるといいます。

お客様からベクトルを見出し、技術で解決策を探る

ということで、差別化戦略なんて言う言葉を軽々しく口にする人は多いと思います。しかし、結局、これだ!と思うような戦略が浮かばない状態で会議を終えることは多くはないでしょうか?それは今までの自社内の語彙で商品やサービスを語っているからなのかもしれません。

お客様の下での課題を発見し、その課題を解決するための努力を継続的に行う。これが実は差別化につながるのではないか、と最近は考えています。なぜなら、その課題を同業他社は認識していない可能性があるからです。差別化のスタートは、顧客の持つ課題発見能力なのかもしれません。

congerdesignによるPixabayからの画像

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