VOLVOの販売戦略

圧倒的な安全のイメージ

製品へのこだわり

今、輸入車の中でも、VOLVOが非常に好調と聞きます。実は私自身、もう7年ほどVOLVOのワゴン車に乗っています。輸入車は壊れやすい、という印象を持つ人も多いと思いますが、この7年間で消耗品の交換以外のトラブルは皆無。いろんな車に乗ってきましたが、国産車以上に故障しないイメージを持っています。

もともとVOLVOという自動車メーカーは、安全へのこだわりは有名です。今、ようやく普及を始めた自動ブレーキを、日本で初めて認可を採り導入したのはVOLVOですし、古くは三点式シートベルトを発明し、その特許を広く無償で解放したのもVOLVOでした。

またVOLVOは、2020年までに新型のボルボ社がかかわる交交通事故による死亡者や重傷者を ゼロにするという目標を掲げ、本気でそこに向かっているように見えます。

製品だけではなしえない顧客との接点の創造

ざんねんながら、どんなにいい商品・製品を作っていても、それが顧客に伝われば何の意味もありません。その仕組みをつくるのが、マーケティング、ということになります。このところのVOLVOの好調な販売は、このマーケティングの仕組みに負うところもあるのではないか、と私は感じています。

実際に、私がVOLVOユーザーとして受け取った彼らのメッセージについて少し整理してみたいと思います。

JabraによるPixabayからの画像

定期的なコンタクト

買って終わりではないディーラー

これまで様々なメーカーの車を、様々なディーラーで購入しました。その場合、購入後の彼らからの連絡と言えば、納車1か月程度の状況伺いの電話や点検の案内、と言ったもの以外記憶にありません。

その後も、定期点検の案内はあるものの、それだけです。

いやいや、普通そうでしょ、と多くの方が思っていらっしゃるかもしれませんが、VOLVOはそうではなかったんです。普段であれば、月に1回くらい。場合によっては、毎週のように何かしらのお便りが届きました。それは例えば、新型車デビューの案内がある時もあるし、母国スウェーデンの様子を伝える小冊子ありで、いろんなバリエーションの物があります。

これはどうやら、日本で輸入を統括する会社が案内を送ってきているようで、常に気持ちの中に、VOLVOユーザーであることを意識させられる仕掛けがあります。

ディーラーごとのメール案内

こういった、インポーター・メーカー主導の便りだけでなく、販売店単位にもメールが(おそらく)自動配信される仕組みがあるようです。営業担当社員の名前で送られてくるメールマガジンにはお買い得車情報があったり、イベント情報があったり。

私はこれらに詳細に目を通すタイプではありませんが、常にこういった業者さんからのニュースレターを受け取ることで、何かしらまだつながりがあるという印象を常に持っていました。だから知人で「VOLVOを検討したい」という人がいれば、販売店を紹介したこともありましたし、何かあればまずディーラーに相談します。

これまでのディーラーは、当時の担当者の名刺を置いておかなければ、誰だったかも覚えておらず、また電話をしてもその人は異動でいなくなっていたりして、客としてはちょっと連絡を取るのが勇気のいる状態であることが多いのです。

しかし、常にこういった案内を頂いていることで、(たとえなかみがなかったとしても)そことつながっている印象が得られるのはかなりのアドバンテージになっているのではないかと想像します。

顧客とどうつながるか?

手っ取り早く、こういった仕組みを再現するなら、メルマガの導入や、ニュースレターの郵送が有効だと思います。私たちはそうは思っていなくとも、お客様は私たちと距離を感じていることがけっこうあります。それを縮めるための工夫をするだけで、問い合わせが増えたり、紹介が増えたり、というのはかなり想定できる話です。

誰もがこういった仕組みを検討するのですが、それを続けるのはけっこう大変です。それを続けたのがまさに、今のVOLVOであり、それが売り上げの好調につながっているのではないかと思います。

些細なことでも、やり続けるということは大きな結果につながることもあるのではないでしょうか。

このような記事を見つけましたので、ご参考まで。

販売業からサービス業へ ボルボの未来マーケティング

jacqueline macouによるPixabayからの画像

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