目次
HubSpot社によるレポート
数値化されにくい「営業」という仕事
営業という仕事は結果としての数値は非常にシビアに管理されます。しかし、その過程にかんしてはなかなか科学的なメスが入っていないのが現状ではないかと思います。いろんな意味において、営業現場はどこまでいってもアナログ感が大手を振るっている感覚があります。営業という仕事が嫌われがちな背景には、「どう頑張っていいかの指導がなされないにもかかわらず、結果だけが求められる」というある意味理不尽な現場だからという理由があるのかもしれません。なるほど私に関して言えば、営業のコツを教えてもらったことは一度もなかったように思います。逆に、営業研修といえばどちらかといえば小手先の技術ばかりが取り上げられがちで、使えそうで使えないというのが多いように思います。しかし近年、営業の動作一つ一つを数値化するという試みが特に海外では進んできているようです。
【2020年版】営業活動の改善に役立つ73の衝撃的な統計データ
HubSpot社による『【2020年版】営業活動の改善に役立つ73の衝撃的な統計データ』というものが公開されています。とても興味深いものなのでぜひご一読いただければと思いますが、実際の貴社での営業チームの営業における戦略や戦術を検討する際にとても価値のあるデータの数々ではないかと思います。
例えばこんな記述があります。
1か月間にパイプラインに追加される商談の数と売上目標の達成率の間には相関が見られます。HubSpot Researchの調査によると、1か月間の商談数が50件以下の企業では、収益目標を達成できない割合が72%なのに対し、51~100件の会社では15%、101~200件の会社ではわずか4%にとどまります。
『【2020年版】営業活動の改善に役立つ73の衝撃的な統計データ』
当たり前といえば当たり前かもしれませんが、商談数と収益の関係ですが具体的な数値を示して、参考値を出しているケースはあまり多くないと思われます。
個人的に興味深いな、と思ったのはこんなデータです。
プロスペクトの6割近くが、最初の電話で価格について聞きたいと考えています。
『【2020年版】営業活動の改善に役立つ73の衝撃的な統計データ』
私たちの業界(保険業界)での新規活動において、値段は電話で答えるな、とにかく会うことを最重視せよという風に習いましたが、実際のところではお客様の要望とは少しずれが生じているのかもしれません。
営業の作業手順書を考えてみる
ほかの仕事では当たり前の「手順」を社内にもちたい
営業という仕事の成果が不安定で読めない。担当者の力量に大きく左右される。そういった背景には、ほかの仕事と違い、「こうすればうまくいく」という方法が確立されていないからだと思われます。どうしても職人芸的な形でそれぞれ工夫すべし、という状況に落ち着きがちです。ここまで精緻な調査でなくとも、営業会議ではうまく言った事例とそうでない事例を共有するなど、うまくいく方法を解明することを考えてみるのがいいのかもしれません。
