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利便性と世界観
便利さで通販巨大企業に対抗できるか?
「私たちは中小企業だから値下げしないと売れない」。ある経営者の言葉です。大手のブランドや利便性を私たちはなかなか実現することは難しいから、値段で勝負するのだといいます。しかし、大手企業というのは大量仕入れができるから安くできるという仕組みがあるわけですが、中小企業にはそれは難しい。ということになると、なんだか打つ手がなくなったかのような感覚に陥ってしまいます。
しかし一方で、消費者へのアンケートを見てみると今や多くの消費者はモノより心の消費を、という方向に動イケいることがわかるといいます。
顧客消滅時代のマーケティング
『「顧客消滅」時代のマーケティング ファンから始まる「売れるしくみ」の作り方』(小阪裕司)によると、消費は物を買う、心の充足のための物を買う、二つあるわけですが双方とも実は今もニーズがあるといいます。生活必需品は相変わらず必要ですが、こういった物は安く便利に買いたい。そして、そうでないものはそれなりに思いを大事にして買いたい。ただ問題は、その間にある、「中途半端な」ものだといいます。特別必要でもないし欲しいわけでもない。今まではこういった物にもお金を使ってきましたが、コロナ以降はそこの消費が消えてしまっているのではないか、と言っています。なるほど、と思いました。
さて、私たちはどんなビジネスをやっているのでしょうか。それは、物を充足させるためでしょうか、それとも心を充足させるためでしょうか。或いはどっちつかづのものなのでしょうか。
BtoBのビジネスはエンドユーザーを見よう
コロナに影響を受けなかった分問題が見えにくい
では、BtoBビジネスはどうでしょうか。コロナの影響を受けない、あるいは時間差があるBtoBのビジネスについてもやはり同じように動いていく可能性があります。自動車部品の製造をしているなら、エンドユーザーが自動車を買わなければ自分たちの仕事も失っています。
実はコロナ禍においてとても大事なのが、「手を打てる」ということだったといいます。手を打てるというのはどういうことかというと、たとえばお客様に直接訴える手段を持っている、ということです。BtoBビジネスはエンドユーザーの顧客リストを持っていません。つまり、何かがあっても手を打つことができない可能性があります。この事は少し気をつけたほうがいいかもしれません。
お客様と何でつながるかを考えよう!
うりあげは、お客様が動く、つまり財布を開くことで出来上がります。私たちはそれのために何ができるかを常に考えていく必要があります。その終局的な答えは、お客様にどんな価値を提供しているのか、です。何を売っているかとか、どんな業界なのかではなく、どんな価値を提供できているのか。そのことがこれからますます大事になるのではないかと思います。ぜひ、一度、しっかりと考える機会を持ちたいものですね。