カタチだけでは判断できない好調企業の共通点
いくつもの事業をやっている会社
私共の仕事は保険の代理店で、保険の種類によってはお客様の売上を毎年確認するということが仕事の中であります。また、様々な業種の方とコミュニケーションをとらせていただいていることから、お客様から「今どんな業種が儲かっている?」なんて言う話を聞かれることがある。私は決まって、業種はあまり関係ないとお応えしています。バブルの事ならいざ知らず、今は業種ごとに良し悪しが決まるというより、その会社の努力がやっぱり業績に影響していると考えられそうな感じだからです。
その中でもわりとわかりやすいのが、様々な事業に次々とチャレンジしている会社は儲かっていることが多いように思います。これも、軽い感覚で「儲かりそうなビジネス」を追い求めている会社はさほどでもありませんが、それなりに「これをやってみよう」と決めたことを新事業として打ち出している企業は、結構儲かっているところが多いと思います。失敗もありますから、損失が出る事業もありますが、色々試した結果、トータルではいい感じの決算になっているという感じです。
過去からのビジネスを貫き続けている会社
じゃあ、過去からのビジネスを継続している会社はどうかというと、あまり目立ちませんが特別儲かっている会社がいくつかあります。古い業界で、業界の中でも多くの企業が売り上げを落としているなか、一社だけが独り勝ちというケースは時々目にします。何が違うのだろう?と目を凝らしてみてみると、どうやら客層のような気がします。同業者の中でも高い値段設定をつけている会社が多く、高いから良い顧客が集まるようです。もちろんそういった顧客が高くても満足できる質があるからこそ、口コミができて独り勝ちになるわけですが、本業における技術力の高さに加えて、営業部門の顧客とのコミュニケーション能力の高さがうまくかみ合っているようにも見えます。
専門技術の高さは私の眼ではよくはわかりません。ただ、こういった企業はすでに代替わりをして経営者は40歳代~50歳代の創業者のご子息であるケースが多いように思います。外からはわかりませんが、先代とは違う何かが会社の違いを創り出しているのかもしれません。
儲かっている会社の共通点
歴史にプラスされる新奇性
当社でご契約を頂いている企業のうち、そこそこ会社が好調に業績を伸ばしているのは、いろんな商売へチャレンジしてるとか、一つの商売にとどまっているとかはあまり関係ないように見えます。共通点を探ってみると、前述の通り、この10数年の間に代替わりを終えているところです。経営者は40歳代から50歳代で、60歳を優に超える国の統計よりも一回り若めです。
こういった経営者が、会社をある時は外からも見えるように改革し、ある時は外から見てもわからないけど、内部的に変えたりし、それが業績に反映されているようにも見えます。
もちろんこう言った変化は、過去の歴史や、技術や資産の蓄積があるからこそ比較的短い時間で醸成されるのだろうと思うのですが、きっと何かしら新しい息吹が吹き込まれているのだと思います。それが会社を活性化させて、業績アップを生み出しているのかもしれません。
そうなると、事業承継というのは会社を発展させる最終兵器と言えるのかもしれません。
