中小企業強靱化法
災害に強い中小企業であるために
2019年7月、中小企業強靭化法というものが施行されました。耳慣れない法律だと思うのですが、中小企業庁 事業環境部 経営安定対策室 佐藤 二三男室長 のインタビューがありましたので、引用します。
近年、頻発している大規模災害や経営者の高齢化・事業承継の停滞といった、事業活動の継続が危ぶまれている状況においても、中小企業・小規模事業者のみなさまが事業活動を継続できるよう、人的サポートや税制優遇など様々な角度から事業継続力の強化を応援するための法律
読んで得するミラサポ総研
実際のところ、施策の多くは中小企業の中でも比較的大きな規模の企業に集中しているようで、比較的小さな企業に関しては商工会議所などとの連携で、BCPなどの策定が大事だろうと思われます。
いまさら聞けない?BCPとは?
BCPは、日本語で言うと事業継続計画。早い話が、『 企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画』のことです。
不測の事態に接した時の、防災・減災、そして復旧までの道のりを事前に決めておき、そういった状況になればその通り行動できるようにしておくこと、と言えるかもしれません。
たとえば、「震度5以上の地震が発生した場合、会社にいる社員は〇〇に避難する」とか、「暴風警報が出たら出勤は取りやめる」とか、事前に決めておくということ。さらには、実際に災害が起こった時の安否確認の方法、損害の確認をだれがし、復旧に関しては誰がどの分野の責任者か、といった活動体制をあらかじめ決めておくことが考えられます。
多くの経営者は関心が薄いのがBCP
正常性バイアスの罠
この手の災害、たとえば台風や豪雨に関して言えば、毎年その被害の度合いを高めているように思います。私どもの拠点である大阪府も近年、地震や台風の被害を受けています。にもかかわらず、どこか気持ちの中で「まあ、大丈夫だろう」という感覚があるのではないでしょうか。
これは、心理学の世界で言う「正常性バイアス」がかかっている可能性があります。不時着して燃え盛る飛行機から、逃げようともしないまま焼死したようなケースもあるようです。これも正常性バイアスのせいではないか、と言われておりすぐ近くで期待が燃えているのに逃げようとしないのです。
そういった「感覚」はいったん脇に置いておいて、まずは自分の住む場所、会社の場所にどんなリスクがあるのかをチェックしてみることから始めるのがいいかもしれません。その参考に、ハザードマップというものがあります。ご自身の都道府県と、ハザードマップというキーワードを検索していただくと、自治体などが公表しているものが手に入ると思います。
むずかしいことはできない
また、BCPだのなんちゃら計画だの、やたらと難しそうなイメージがあるのもBCP策定が進まない要因かもしれません。それを知ってか、大阪府はスバラシイ道具を用意しています。それは、いくつか選択肢を選択するだけでできてしまう簡易BCPのシート、そして様々な防災情報を一ページでまとめたページがあります。ぜひアクセスして、参考にしていただければと思います。
大阪府オリジナル!「超簡易版BCP『これだけは!』シート」
~中小企業・小規模事業者向けBCP様式の活用推進で事業継続力強化を支援します~
