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解決しない問題を解決したいのなら・・・
経営で起こる同じことの繰り返し
経営者の望みというのは何でしょうか。伺ってみると、意外と「安定」を望まれる方は多いようです。常に安定した売り上げがあり、日々の仕事の中では例外は起こらない。例外というのは言ってみればトラブルですね。すべてが順調に流れていくことこそ、経営者の望み。そんな風におっしゃる方はけっこう多いのではないでしょうか。
じゃあその「安定」のレベルをどこに置くかが、次の重要な要素となるんじゃないかと思います。毎年年度末になると数字をかき集める。より良い結果を目指してそうする会社もありますし、埋めなければならない穴を埋めるためにそうする会社もあるでしょう。後者の状態で「安定」しているとすれば、これはこれでストレスの元凶です。
色々と振り返ってみて、過去5年、10年と同じことを繰り返してるな・・・。そういう中小企業の経営者は意外と多いのではないでしょうか。
高いレベルの安定を求めれば変化が必要というジレンマ
今満足なレベルで「安定」しているなら、経営者は悩むことはないと思います。しかし多くの経営者は、自分の求めているレベルで安定していないから悩みが多いのではないでしょうか。とすれば、「安定」のレベルを少し引き上げる必要があります。
そう考えたとき、今までと同じことをやっていて、どこからともなく高レベルの安定がやってくるはずもないと思います。つまり、安定を求めるための変化が必要となってくるわけです。ここで見事、経営者の望みである「安定」は打ち破られるというか、これを自ら打ち破らざるを得ない状況に気付くことになります。
経営者はどんな変化をおこせばいいのか
違う次元での解決策
毎年同じことを繰り返していて、そのことが苦痛だったとしたら、根本的な変化が必要、という事になります。それはある意味、次元の違う解決策を探す必要があります。たとえば、決算の数字が芳しくないという事で、いつもは営業の活動量を増やすべくマネジメントしてきたとしましょう。しかし、それが毎年苦しい状況を生むのだとすれば、違う方法を考える必要があります。
お客様を増やすことが大事なのか、一顧客当たりの売上額を増やすことが大事なのか、はたまた値上げが必要なのか、違う商材を扱う必要があるのか。単に営業社員にはっぱをかけるだけで営業目標が達成できないとすれば、そんなところから見直す必要があります。変化はどんどん大きくなっていきますが、避けられない変化でしょう。
変化が怖いのではない
ところでそんないつもと違う努力をやろう、という段になって経営者的には動きが取れなくなってしまうこともあるかもしれません。実はこれは変化が怖くて動けないというより、どう動いていいかがわからない状態なのだと思います。なにしろ、今までそんなことを考えたことがなかったのですから。
こういう時に見直したいのは、付き合う人々です。こういった人々の顔触れが変わらなければ、自分に入る情報はいつも変わりません。付き合う人をあえて変えていくことで、入ってくる情報や、そこにある常識も変化してきます。そういった中で、異文化のシャワーを浴びることが経営者に求められることも多いのではないでしょうか。
もし会社がいつも同じことで悩みを持ってくるとすれば、社長が違う世界を覗いてみる。そんな動きをしてみるのはいかがでしょうか。
