目次
責任者は誰か?
企業不祥事に見る経営者のスタンス
ときおりニュースでは、経営者の謝罪会見が報道されることがあります。実は、私は、いつもビクビクおびえています(苦笑)別に何か悪いことをしているつもりはありませんが、いつかは我が身に降りかかるかもしれない、と恐怖を感じるのです。
というのも、どんなに一生懸命やっても、会社の中に問題が起こらないというのはあり得ないことです。そして、トラブルというのはほんの些細なことから大きくなったりするものです。
「言った」「言わない」とか、ちょっとした従業員の態度とか、そんなことが時に大きな問題になり、一つ問題が起こるとさまざまなところへ飛び火し、まるで勢いづいた火事のようにあちこちに延焼を広げていきます。

結局経営者は責任を逃れられない
時には、防ぎきれないような問題が起こる時があります。たとえば、社員の一人が、仕事とは全く関係のない原因で、犯罪を犯したりするケースです。会社のお金を横領した、なんていう古典的な話もありますが、これもまた経営者としては、適切な防止策をとっていたか?などという責任を逃れることはできないでしょう。
現実問題として、完ぺきにこういった問題を防止する仕組みができたとしても、中小企業のビジネス上耐えられるほどのものではない。たいてい、「こんなことやってたら商売にならない」レベルの防止策が必要となる事が多いのではないでしょうか。
100%避けることができないなら・・・
突発的なリスクは避けられない
もちろん、様々な問題を未然に防ぐというのはとても大事なことだと思います。可能な範囲で、可能な対策は取ることを検討いただくのは当然です。しかし、それでも避けることができないトラブルというのは必ず残ります。そういったことについて、経営者としてどう対処するかが一つの会社経営の肝なのかもしれません。
たとえば、ある企業はこういったときに、自分の意志ではなく周囲の意見で右往左往して周囲の信頼を失ったケースがありました。非常事態に、自分ならどうするか。これを様々な企業不祥事を見るときに軽く考えておくというのは、大事なことなのかもしれません。(あまり深刻になりすぎてもしんどいのですが・・・)
雪が降っても社長の責任?
最後に私がとても好きなコラムをご紹介します。何かの参考になれば幸いです。
私たちは、失敗する。
浜口隆則・著『社長の仕事』より
必ず、失敗する。
理想を目指せば、日々、うまくいかないことだらけだ。
それが経営の現実。
しかし、それは他の誰の責任でもない。
すべては、経営者である私たちの責任だ。
失敗するのには、理由がある。
うまくいかないのには、理由がある。
失敗は、その理由を教えようとしてくれている。
「今のやり方は間違っているよ」と教えようとしてくれているのだ。
しかし、成功できない経営者は、失敗の原因やうまくいっていない理由を、
自分ではない他の誰かや何かの責任にして、その教えから、逃げている。
それで経営がより良くなっていくハズがない。
自分以外の責任にばかりしていないか?
言い訳ばかりになっていないか?
自分を冷静に見つめ直してみよう。
「 雪が降っても、自分の責任 」
それくらいの覚悟をした経営者だけが、
失敗を糧にして、一歩一歩、成功に近づいていく。
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