経営者が身に着けたいカリスマ性

経営者として、カリスマ性を身に着けたい、という人は少なからずいらっしゃるのではないかと思います。私自身、自身に満ち溢れた先輩経営者を見ていると、あの立ち居振る舞いから醸し出されるカリスマ性に心惹かれるものがあります。

しかし、カリスマ性というのは、持って生まれたものである。そんな思い込みがありますが、実はそうではない、という人がいます。カリスマは生来の物でなく、後天的に獲得できるというのです。

カリスマの正体

カリスマとはどんなことを言うのか?

デジタル大辞泉によると、こうあります。

 《ギリシャ語で、神の賜物の意》超自然的、超人間的な力をもつ資質。預言者・呪術(じゅじゅつ)者・軍事的英雄などにみられる、天与の非日常的な力。この資質をもつ者による支配をマックス=ウェーバーはカリスマ的支配と名づけ、合法的支配・伝統的支配とともに三つの支配類型の一つとした。
 人々の心を引きつけるような強い魅力。また、それをもつ人。「カリスマ性のある人物」「ファッション界のカリスマ」

なんとも壮大です。
こんなものに自分がなれるとはとても思えません。

私の感覚ですと、何らかの実績に裏打ちされた、特に秀でた能力を持つ人、というイメージがあります。

凄い人ならカリスマなのか?

といっても一つ疑問がわいてきます。ただスゴイ実績を持つだけで、その人はカリスマとなりえるのでしょうか?たぶんそうではないと思います。実績を持っているからと言って、人の心を惹きつけるとは限りません。たとえば、イヤな奴を見て「カリスマ」とは言いませんし、その人についていこうとも思いません。出来ることなら、接触を避けたくなる人がいるのも事実。

そう考えると、単に実績だけでカリスマが出来上がっているとは思えないのです。

あるカリスマ専門家の研究

カリスマを作る三要素

オリビア・フォックス・カバン氏は、カリスマ研究の第一人者と言われています。氏の研究の結果、カリスマを形作る三つの要素が著書の中で語られています。

それは、

・プレゼンス
・パワー
・誠意

というもの。

すぐにはピンとこないと思いますので、一つ一つ見ていきます。

プレゼンス

プレゼンスというのは、「存在感」と訳されています。目の前の相手に対する存在感です。それを発揮するために必要なのは、「目の前の相手に意識を集中させる」ということです。

ここから先は私の解釈ですが、そのことはすなわち、相手の話をしっかりと聴く、ということだと思います。もう少し抽象的に言うと、相手のことを受け入れるということです。なぜなら人は、自分のことに最も関心があります。誰もかれもが自分のことを語りたい中で、その話をしっかり聞いてくれる人、というのはそれだけで存在感が増します。

パワー

パワーというのはまさに力強さです。これを私なりに言い換えるなら「信念」と言えるかもしれません。一貫した信念を表現できる人は、その人に独特の空気感を作り上げます。ちょっとやそっとでは動かない安定感。それは、一貫性の中から出てくるのではないでしょうか。

経営者としては、たとえば、言動が一貫した理念としっかり結びついている事なのではないかと思います。

誠意

誠意と言えば、言葉の通りだと思いますが、もう少し私なりの解釈をするなら「うそをつかないこと」だと思います。自分の本音を包み隠さず表現する。
たとえば、日本経営品質賞を二度受賞した株式会社武蔵野を率いる小山昇社長は、社内でキャバクラ通いを公言しています。コソコソ隠していれば小さな男に見えますが、ウソ偽りなく、裏表なく人と接することは、この誠意に当たる行為なのではないか、と考えています。

小手先のテクニックでカリスマは身につかない

実際のところ、「カリスマ風」に見せるテクニックはたくさんあると思います。しかし、そのようなメッキはすぐにはがれてしまいます。しかし、ここにあげた三つの要素は、なかなかメッキで装えるものではなさそうです。ある意味、人としての本質における要素が多いような気がします。

そういう意味では、人としての軸を持つ、ということが大事なのかもしれません。決して簡単とは言えなさそうですが、カリスマは後天的に獲得できるそうです。であるならば、自分の軸をこの機会に見直してみるのもいいかもしれませんね。

参考文献

RonileによるPixabayからの画像



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